ポメラニアンのあのふわふわは、刈ると、戻らないことがあります。「毛はまた生えるでしょ」——多くの犬種ではそうですが、この系統ではそうとは限らないと言われています。この記事では、ポメやスピッツの被毛の扱いと、気をつけたい体のことをまとめます。
個体差があり、原因がはっきりしていない部分もあります。毛が生えてこない、薄くなったといった場合は動物病院で相談してください。
刈ってはいけない、という話
ポメラニアンはダブルコートで、下毛がぎっしり詰まっています。この毛を短く刈ってしまうと、その後うまく生えそろわなくなることがあると言われています。原因ははっきりしていない部分も多く、「必ず起きる」わけではありませんが、起きたときに元に戻す方法がないのが怖いところです。
「短くしてください」の前に
暑そうだから、手入れがラクだから——理由は分かります。ただ、この犬種では刈るリスクを知ったうえで頼むべきです。サロンが渋い顔をしたら、それは知識があるということ。素直に相談してみてください。
手入れの基本
- 刈らずに、下毛を取る:ブラッシングが主役です
- スリッカーとコームで、週に数回。換毛期は毎日
- 力を入れない:皮膚が薄いので、ブラシ焼けに注意
- 毛先を整える程度のカットにとどめる
- シャンプーは月1回程度を目安に。乾かしは根元まで
ふわふわを保つコツは、じつは抜けた毛を残さないことです。抜けた下毛が中に溜まると、ぺしゃんこに見えてきます。
涼しくしたいなら
刈らずに暑さ対策をする方法はあります。
- 下毛をしっかり取る(風が通るようになります)
- お腹まわりや足まわりだけ、短くする
- 散歩は涼しい時間に
- 室温の管理、冷感マット
全身を刈るより、部分的なカットのほうが安全で、しかも効果があります。
咳が出たら、放置しない
小型犬では、気管が弱くなる傾向が知られています。ガーガーとアヒルのような咳をする、興奮すると咳き込む——こうした様子があれば、受診してください。
- 首輪よりハーネス:首まわりを圧迫しない形が向いています
- 興奮させすぎない、引っぱらせない
- 体重管理(増えると呼吸が苦しくなります)
- 乾燥や煙、強い香りを避ける
咳を「たまにする癖」で片づけないでください。早く相談するほど、できることがあります。
膝のこと
小型犬では、膝への負担にも気をつけたい傾向があるとされます。フローリングの滑り、ソファからの飛び降り、二本足で立ってねだる。この3つが積み重なります。床の滑り止めと、足裏の毛のカットは、被毛の手入れとセットで考えましょう。
よくある疑問
サマーカットにしてしまいました
必ず問題が起きるわけではありません。様子を見て、生えそろいが悪ければ受診を。自分を責めるより、次からの方針を決めましょう。
抜け毛がすごいのですが
ダブルコートなので、そういうものです。回収を早めるしかありません。換毛期はサロンの抜け毛処理コースも有効です。
ふわふわが薄くなってきました
加齢のこともあれば、別の原因のこともあります。左右対称に薄い、地肌が見えるといった場合は、一度診てもらってください。
まとめ
ポメ・スピッツの手入れは、刈らない・下毛を取る・咳を見逃さない。あのシルエットは、ブラシで守るものです。今日も、ふわふわの中に手を入れてみてください。








