柴犬のしつけで最初に捨てたほうがいいのは、「言えば聞く」という前提です。呼んでも来ない、おやつを見せても動かない、抱っこすると硬直する。これは失敗ではなく、そういう犬種だと言われています。この記事では、日本犬との交渉術をまとめます。
同じ犬種でも個体差があります。噛む・強く抵抗するなどが続くときは、トレーナーや獣医師に相談してください。
従うより、納得する犬
柴犬は、人の指示に喜んで従うタイプというより、自分で判断したがるタイプだとよく言われます。「オスワリ」と言われて、こちらを見てから、少し考えて、それから座る。あの間が、この犬種の性格そのものです。
だから、力で押さえつけるやり方はいちばん相性が悪い。一度こじれると、そのことをずっと覚えています。
うなり声を、消さない
柴犬が「それ以上はやめて」とうなったとき、叱ってうなりを封じると、次からは予告なしに歯が出るようになります。うなりは、警告してくれているということ。ありがたい合図だと思って、距離を取ってください。
効くやり方
- 選ばせる:強制ではなく「こっちのほうが得だ」と思わせる
- 短く終わる:長い練習には付き合ってくれません。1回3分
- ごほうびはおやつだけじゃない:においを嗅がせる、散歩を再開する。柴にはこちらが効くことも
- 嫌がる前にやめる:限界を越えると、次から警戒されます
- できたときは、静かに褒める(大げさなテンションは、引かれます)
3番目は、柴犬らしいポイントです。散歩中の「くんくん」を許可することが、最高のごほうびになる子は少なくありません。
触られる練習は、必須です
柴犬は、他人に体を触られるのが苦手な子が多いとされます。それは性格として尊重していい——のですが、爪切りも診察もできないとなると話が別です。
- 子犬のうちから、1回5秒の練習を積む
- 背中 → 頭 → 前足 → 足先の順に、少しずつ
- 触ったらおやつ。順番を逆にしない
- 家族全員でやる(特定の人しか触れないと、いざというとき困ります)
- 成犬からでも始められます
社会化の時期は、逃さない
警戒心が強い犬種だからこそ、子犬のうちに「大丈夫」を知る経験が効いてきます。人、音、車、他の犬。無理に近づけるのではなく、遠くから見て平気だったを積み重ねます。
怖がっているのに近づけるのは逆効果です。平気な距離を保つのが社会化。恐怖を上書きするほうが、あとが大変になります。
他の犬との相性
柴犬は、他の犬と誰とでも仲よく——というタイプではないことが多いです。ドッグランで揉めるのは珍しくありません。
- 合わない子とは、無理に遊ばせない
- ドッグランは、空いている時間に短く
- 「友達を作らなきゃ」と思わない。ひとりが好きな犬もいます
よくある疑問
呼んでも来ません
まず、来たときに嫌なことをしていないかを振り返ってみてください。呼ぶ→帰宅→散歩終了、を繰り返すと、当然来なくなります。
抱っこを嫌がります
多くの柴がそうです。無理に抱かず、必要な場面(病院、災害時)のために少しずつ。日常はそっとしておいてかまいません。
しつけが入っていないのでしょうか
たぶん、入っています。やるかどうかを自分で決めているだけです。それが柴犬という生き物です。
まとめ
柴犬のしつけは、押さえない・短く・選ばせる。そして触られる練習だけは、あきらめずに。あの気位の高さを尊重できると、ある日ふっと隣に来て寝てくれます。それが、この犬種の報酬です。








