しつけ・トレーニング

成犬のトイレの失敗・マーキング|叱る前に確認したいこと

できていたはずのトイレを、成犬が失敗するようになる。これは「しつけが崩れた」のではなく、何かが変わったサインのことがあります。叱る前に確認したいことがあるのです。この記事では、成犬のトイレの失敗とマーキングへの向き合い方をまとめます。

この記事は一般的な情報の紹介です。急に失敗が増えたときは、まず動物病院で相談してください。

まず、体の問題を疑う

いちばん見落とされるのがここです。失敗したくてしているわけではない可能性を、先に除いてください。

  • 膀胱炎などで、我慢がきかなくなっている
  • 水を飲む量、おしっこの量が増えている
  • 関節が痛くて、トイレまで間に合わない
  • 高齢で、認知機能に変化が出ている
  • おしっこの色やにおいが変わった

とくに急に始まった場合は、体の変化を疑うのが先です。この段階で叱ってしまうと、痛みを我慢している子を責めることになります。

叱っても、直りません

叱られた子が学ぶのは「ここでしてはいけない」ではなく、「見られているとまずい」です。結果、こちらの見ていない場所や、家具の裏でするようになります。犯人が隠れるのではなく、犯行が巧妙になるだけ、という話です。

環境の変化を洗い出す

体に問題がなければ、次は環境です。心当たりを探してみてください。

  1. トイレが汚れている(きれい好きな子は、汚れた場所を避けます)
  2. トイレの場所、シーツの種類が変わった
  3. 引っ越し、模様替え、家具の移動
  4. 来客、工事の音、新しい家族(人・動物)
  5. 留守番の時間が急に長くなった
  6. トイレまでの動線に、苦手なものができた

最後の項目は盲点です。床の滑りが怖い、洗濯機の音が怖い——それだけで、そこを通らなくなることがあります。

マーキングは、別物

少量を、垂直な面(壁、家具の脚)にかける行動は、排泄というよりマーキングです。不安や、環境の変化がきっかけになることがあります。

  • 去勢していない子では、その影響も考えられます
  • 新しい犬や猫が来た、来客があった
  • 引っ越しや、模様替え
  • 外から他の犬のにおいが入ってきた

対策は、叱ることではなく不安の元を減らすことにおいを残さないことです。

掃除が、いちばんの対策

においが残っていると、そこが「トイレの場所」として定着します。ここでの注意点はひとつ。

アンモニアを含む洗剤は使わないでください。おしっこと似たにおいの成分なので、かえって「ここでしていい場所」だと教えることになります。ペット用の消臭剤や、酵素系のクリーナーがおすすめです。

拭くのではなく、においの成分を分解する——ここが普通の掃除との違いです。

やり直しの進め方

  1. 失敗しても、何も言わずに片づける
  2. 成功したら、すぐ褒める(1〜2秒以内に)
  3. トイレの数を増やす、場所を変えてみる
  4. トイレの時間を予測して、先回りして連れて行く
  5. できていた頃の環境に、いったん戻してみる

よくある疑問

わざとやっている気がします

嫌がらせでする、ということはないと考えられています。不安、体調、環境——理由は、たいていこのどれかです。

去勢すれば、マーキングは止まりますか

減ることもありますが、すでに習慣になっていると残ることもあります。手術の判断は、獣医師と相談して。

マナーベルトを使ってもいい?

被害を減らす道具としては有効です。ただし長時間の装着は蒸れや皮膚のトラブルのもとに。こまめに交換して、根本の原因は別に探しましょう。


まとめ

成犬のトイレの失敗は、まず受診・環境を洗い出す・においを分解する。叱るのは、いちばん効かない手段です。何かが変わったのだとしたら、それに気づけるのは、いつも見ている人だけです。

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