デンタルガムは、歯みがきの代わりにはなりません。身も蓋もない話から始めましたが、ここを勘違いしたまま「うちの子はガムを毎日食べているから大丈夫」となっている家庭は、けっこう多いのです。この記事では、デンタルガムやおやつの位置づけと、選ぶときの注意点をまとめます。
口の中の状態が気になるときは、動物病院で診てもらってください。この記事は一般的な情報の紹介です。
ガムでできること、できないこと
噛むことで表面の汚れが多少こすれる——それがガムの働きです。ただし、噛む場所は限られます。奥歯の外側は当たるけれど、前歯や内側、歯と歯ぐきの境目には届きにくいのが実際のところ。歯ブラシが「境目をこする道具」であるのに対し、ガムは「表面をかすめる道具」だと考えると分かりやすいです。
丸のみしたら、ゼロです
デンタルガムは、噛んでいる時間に意味があります。3秒で飲み込む子にとっては、ただのカロリーの高いおやつ。丸のみは喉に詰まる危険もあります。手で持って、少しずつしか食べられないようにするか、そもそも向いていないと判断しましょう。
硬すぎるものは、歯が折れます
「硬いほうがよく磨けそう」は、危険な発想です。歯より硬いものを思いきり噛むと、歯が欠けたり折れたりすることがあります。とくに注意したいのはこのあたり。
- ひづめ、骨、硬い木、鹿の角
- 石のように硬いナイロン製のおもちゃ
- 凍らせた硬いもの
目安として、指の爪で少しへこむくらいの硬さなら比較的安心と言われます。金づちにしか見えないものは、たぶん歯にも金づちです。
選ぶときのポイント
- 体のサイズに合っているか:小さすぎると丸のみします
- すぐ噛み切れない形か:噛む時間が続くほうが意味があります
- カロリー:おやつは1日の食事量の1割まで。ガムもここに含めます
- 硬さ:上のとおり
パッケージの表現は、あくまで商品の説明です。「これを与えれば病気にならない」わけではないという前提で選びましょう。
フード・サプリPR
ガムは「歯みがきの補助」
いちばん効くのは、やはり歯ブラシです。ただ、毎日完璧に磨ける家庭ばかりではありません。だからこそ、こう考えるのがおすすめです。
- できる日は歯ブラシ
- できない日はガムや歯みがきシート
- どちらもできない日は、口を見るだけ
最後の「口を見るだけ」も立派なケアです。歯ぐきの色、口のにおい、歯石の付き方。変化に気づけることが、じつはいちばん大事だったりします。
猫の場合
猫はそもそも、ガムを長く噛む習慣がありません。ドライフードの粒が大きめのものや、猫用に作られた歯のケア用おやつもありますが、やはり過度な期待はしないのが正解です。口を触られる練習をして、少しずつ歯ブラシに近づけていくほうが確実です。
よくある疑問
ガムを毎日あげてもいい?
カロリーの範囲内なら大丈夫です。ただしごはんを減らして調整を。ガムのぶんで太る、はよくあるパターンです。
歯石は取れる?
いったん固まった歯石は、ガムでは取れません。気になる状態なら動物病院に相談を。無麻酔での歯石取りをうたうサービスもありますが、リスクや効果の面で獣医師の意見を聞いてから判断してください。
子犬や子猫にも使える?
製品の対象年齢を確認してください。乳歯の時期は硬いものを避けるのが基本です。
まとめ
デンタルガムは、補助・丸のみ厳禁・硬すぎ注意・カロリーは1割まで。それさえ守れば、忙しい日の心強い味方です。ただ、その子の口の中をときどき見るクセだけは、ガムに任せず持っておきましょう。







