「いつもの感じでお願いします」——この一言が、あとで自分の首をしめることがあります。お迎えに行ったら、想像より3割短い愛犬が、なんだか別人の顔でこちらを見ている。悪くはない。悪くはないけれど、思っていたのと違う。この記事では、カットスタイルの伝え方と、失敗しにくいオーダーのコツを整理します。
この記事は一般的な情報の紹介です。仕上がりは毛質・毛量・その日の状態によっても変わります。希望や不安は、施術前にサロンへ相談してください。
すれ違いは、たいてい「言葉」で起きる
「短めで」の短めが、人によって全然違うのが問題の根っこです。1cmのつもりが5mm、5mmのつもりが3mm。しかもトリマーさんはプロなので、こちらの言葉から最善を尽くしてくれます。だからこそ、伝え方が正確なほど、理想に近づきます。
最強の伝達手段は「写真」
言葉で伝えるより、理想のスタイルの写真を見せるほうが100倍早いです。SNSやサロンのギャラリーから、近い雰囲気の1枚を保存しておきましょう。できれば同じ犬種・同じ毛質の写真を。伝わる情報量がまるで違います。
写真は「2枚」用意すると強い
おすすめは、理想の写真と避けたい写真の2枚。「こういう感じにしたい」と「これは苦手」の両方が伝わると、仕上がりのブレが一気に減ります。「丸くしたいけど、まん丸すぎるのは避けたい」といった微妙なニュアンスも、写真なら一発です。
パーツごとに伝えると、精度が上がる
全体の雰囲気だけでなく、気になる部分は個別に伝えましょう。
- 顔まわり:丸くするか、四角くするか。目のまわりはどこまで短くするか
- 耳:長さを残すか、短くするか
- 体:バリカンで刈るのか、ハサミで残すのか。長さの数字(mm)で
- 足:筒状にするか、細くするか
- しっぽ:丸くするか、自然に残すか
「体は8mm、顔は丸く、耳は今より2cm短く」——このくらい具体的だと、迷いがありません。
数字で言えると強い
バリカンの長さはミリ数で表されます。前回の仕上がりが良かったなら、「前回と同じ〇mmで」と言えるのが最強。カルテに残してくれるサロンも多いので、聞いておくと次から楽になります。
毛質・毛量による限界も知っておく
ここは大事な現実です。写真の子と同じ犬種でも、毛質や毛量が違えば同じ形にはなりません。毛が細い子はふんわり丸くしにくいですし、毛玉が多ければ短くせざるを得ないこともあります。「この子だとどこまで近づけますか」と聞くのが、いちばん誠実なオーダーの仕方です。
毛玉があるときは、覚悟が必要
毛玉がひどい場合、ほどくのは犬にとってかなりの負担になります。無理にほどくより短く刈るほうが、その子のためになることも。「短くしたくないんです」という気持ちは分かりますが、日々のブラッシングでしか防げません。次に向けての宿題として受け止めましょう。
仕上がりが違ったときは
その場で気になった点は伝えてOKです。「もう少し顔まわりを整えてもらえますか」など、対応してくれることもあります。ただし、切った毛は戻りません。だからこそ最初に伝えきるのが最大の対策。次回のために、感想を伝えておくのも有効です。
よくある疑問
「おまかせ」でもいい?
信頼するサロンならアリですが、好みがあるなら伝えたほうがお互い幸せです。おまかせは「特にこだわりがない」と受け取られます。
写真を見せるのは失礼?
まったく失礼ではありません。むしろ助かると言われることがほとんど。遠慮なく見せましょう。
毎回同じ仕上がりにしたい
同じ担当者を指名する、前回の写真を見せる、ミリ数を記録しておく。この3つで、かなり安定します。
まとめ
カットのオーダーは、写真2枚+パーツごと+ミリ数で。毛質の限界は素直に相談を。「いつもの感じで」を卒業すれば、お迎えのときの「思ってたのと違う」も卒業できます。








